これは普通に考えれば、通らない。だからこのような疑問が頭をよぎるわけだ。
(ディズニーランドとかUSJは完全な娯楽だし、通るわけないよなあ。)
だが、この『普通』というのは、一体誰から見て、誰の見解で、普通なのかということを考えた場合、もう、全く意味のない言葉なのである。
まず、この『普通』と言う人が、東京や千葉の人間なのか、それ以外の人間なのかで、大きく印象が変わる。例えば、ディズニーランドは千葉県の浦安市にあるわけだが、もし、これを言った人間が浦安に住んでいたのであれば、この『ディズニーランドに行く行為』は、『旅行』という概念には当てはまらない印象が漂う。
だが、もしこれを言った人間が四国や九州に住んでいる人ならば、『ディズニーランドに行く行為』は、『旅行』という概念には当てはまる印象が漂う。
つまり、『旅行』なら、ディズニーランドに行く行為は、『社員旅行の中の一環の福利厚生』として認められる気がするが、そうじゃなければ、『ただ近所の遊園地に遊びに行くだけ』ということになってしまうため、経費で落とすことは、妙な罪悪感を覚えることになる。USJも同じことだ。
だが、そもそも、福利厚生の王道が、本来、観劇やスポーツ観戦
という事実がある。それならば、なぜ旅行は旅費交通費として認められ、ライブやコンサートは福利厚生費として認められ、ディズニーランドは認められないのか。それらは『受動的に鑑賞を楽しむ』ことで、遊園地は『主体的に娯楽を楽しむ』ということだから認められないのか。この様な考え方は、あまり納得ができない。
だとしたら、社員旅行も、社員旅行で行われる一切のレジャーやレクリエーション、例えば、ゴルフ、スキューバダイビング、スカイダイビング、バーベキュー、バイキング、宴会といった、あらゆる娯楽も、『主体的に娯楽を楽しむ』ことになるわけだから、これらも許可されない、という考え方にならなければおかしい。
しかし、これらは往々にして認められるわけだ。だとしたら、ディズニーランドもUSJも同じ考え方で認められなければおかしい。『ディズニーランドやUSJは特別扱いです』という法律がない以上、また、『近くにある遊園地は旅行や福利厚生として認められない』という法律がない以上、全て同じ扱いでなければいけないのである。
ただし注意をするべきなのは、社員が入場チケットを購入して後で会社がそれを払う、という形ではだめで、最初から会社が購入するという手順を踏まなければならない。