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遺産相続するタイミングによって、自己破産の内容は大きく影響する?

自己破産

遺産相続するタイミングによって、自己破産の内容は大きく影響する?

自己破産

違います。完全に債務者だけのことを考えるなら、破産開始決定後に遺産相続をする方が、結果として一番メリットがあると言えます。

 

どーもっ!ものしりニワトリです!この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!

自己破産

遺産相続は基本、お金が入るよね!だから、自己破産をしようか迷っている人なんかにとっては、大きな問題となるね!詳しく解説するね!

ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!

 

遺産をいつ相続するのが最善か

自己破産をすると、全ての財産を処分することになると考えた方が早いです。厳密に言うと、

 

処分されない財産

  • 換価20万円以下のもの
  • 99万円以下の現金
  • 生活に必要最低限の家財道具

 

等のような財産は、『生活に必要最低限の資産』となり、処分の対象外になりますが、その他の車だとか不動産だとか、時計だとかそういうものは処分の対象になります。

 

自己破産

 

そうすると、遺産相続で得たお金や資産なども当然、処分の対象になります。これは当たり前のことですね。その他にも、宝くじで得たお金もそうです。

 

ここで考えたいのは、例えば、

 

  • 『1月に自己破産を検討した』
  • 『2月に宝くじで1,000万円当たった』
  • 『3月に遺産相続でお金や資産を得た』

 

自己破産

 

というケースです。まあ、このように連続していなくてもいいのですが、とにかく『自己破産を検討していたが、そのすぐ後に思わぬ収入が入った』ケースを考えたいのです。

 

今回は遺産相続についてです。まずは、遺産を『いつ相続するのが最善か』ということについて考えましょう。もちろん、遺産目当ての殺人事件を起こすわけではありませんから、遺産相続を計画的に行えるわけではありませんが、相続するタイミングによっては、自己破産の内容に大きく影響してくるので、当サイトではそれを考えるべきだと判断するわけです。

 

自己破産

 

ケース1『自己破産の申し立てをする前に、遺産相続をすることになった場合』

メリット 相続した遺産次第では、自己破産をする必要はなくなる。
デメリット 遺産が返済によってなくなってしまう。

 

ケース2『破産開始決定前に、遺産相続をすることになった場合』

メリット なし。強いて言えば、借りたお金を少しでも返せるため、債権者に貢献できる。
デメリット 相続した遺産が、管財人の管理下で処分の対象となってしまう。

 

ケース3『破産開始決定後に、遺産相続をすることになった場合』

メリット 破産が認められて借金がゼロになり、かつ遺産を得られる。
デメリット なし。強いて言えば、借りたお金を踏み倒しておきながら財産を得て、罪悪感を感じる。

 

ケース4『遺産が相続できることになったが、相続放棄をする場合』

メリット 相続放棄をし、他の家族に遺産を相続してもらうことで、自分は自己破産をして借金をゼロにし、相続する遺産も処分しないで済む。
デメリット なし。強いて言えば、借りたお金を踏み倒しておきながら遺産を得て、罪悪感を感じる。

 

では一つ一つ考えていきましょう。

 

自己破産

自己破産をすると財産を失うからね!もし遺産相続をして自己破産をすると、その財産も失うことになるよね!だとしたら重要なのはタイミングだ!

ぴよぴよ(たしかに)!

この章のまとめ
  • 自己破産をすると、全ての財産を処分することになる。
  • 相続するタイミングによっては、自己破産の内容に大きく影響してくる。

 

ケース1『自己破産の申し立てをする前に、遺産相続をすることになった場合』

このケースは、

 

『自己破産をしようと思ったけど、途中で偶然にも遺産相続することになり、現金や不動産等の資産を得ることになった。だから、その資産を使って債権者にお金を返済し、債務をゼロにし、自己破産をする必要はなくなった。』

 

自己破産

 

ということですね。これは良かったと言えば良かったのかもしれません。そのまま自己破産をしてしまうよりは、よっぽど運が良いことです。もちろん、誰かが亡くなって遺産を相続するわけですから、あまり『運が良い』とは大声では言えないかもしれませんが。

 

デメリットがあるとしたら、

 

『遺産が返済によってなくなってしまう』

 

ことぐらいですね。しかし、借りたお金を返すわけですから、デメリットというのもおかしな話です。

 

自己破産

自己破産

遺産が入ってもすぐにそれで返済をしなければならないってことだね!

ぴよぴよ(お金がすぐなくなっちゃうっすね)!

この章のまとめ
  • 自己破産の申し立てをする前に、遺産相続をすることになった場合は、遺産が返済によってなくなってしまう。

 

ケース2『破産開始決定前に、遺産相続をすることになった場合』

これは既に自己破産の申請をしていた場合ですね。タイミング的には、

 

  • 自己破産の申請→遺産相続→破産開始決定

 

自己破産

 

という形です。申請している途中で、遺産を相続することになった場合ですね。この場合は、デメリットの方が大きいと言えるでしょう。

 

自己破産

 

同時廃止事件か管財事件か、どちらになる予定だったかはわかりませんが、こうなると手続きは『管財事件(処分する財産がある人が行う手続き)』となります。したがって、破産管財人が立てられ、この相続した遺産を処分し、債権者に分配することになります。

 

しかし、これも同じく、借りたお金を返すわけですから、デメリットというのもおかしな話です。だけど、遺産相続というのはタイミングによっては、結果に大きな違いが出るものなのです。次のケース3、ケース4を見て見ましょう。

 

自己破産

自己破産

これはタイミング的にはちょっと悪いかもしれないね!遺産でお金が入ったと思ったら、すぐに自己破産で財産を処分して債権者に配当するわけだからね!

ぴよぴよ(これまたすぐにお金がなくなっちゃうっすね)!

この章のまとめ
  • 破産開始決定前に、遺産相続をすることになった場合は、手続きですぐに遺産を失うことになる。

 

ケース3『破産開始決定後に、遺産相続をすることになった場合』

これは先ほどと同じくタイミングで言えば、

 

  • 自己破産の申請→破産開始決定→遺産相続

 

自己破産

となるわけです。この場合はメリットが大きいと言えるでしょう。何しろ、破産が認められて借金がゼロになり、かつ遺産を得られるわけです。デメリットは強いて言えば、借りたお金を踏み倒しておきながら財産を得ることに、罪悪感を感じることでしょう。

 

しかし、法的にこれらの内容は、認められるのです。破産手続開始決定後に得た財産は『新得財産』と呼ばれ、破産者は所有が認められます。冷静に考えればわかりますが、破産決定後に、生活をやり直し、働いて給料を得ても、それが手元に残らないのであれば、生活費を得られないので死んでしまいますからね。

 

自己破産

 

破産開始決定後に、遺産相続をすることになった場合は、それは『新得財産』として認められ、所有することが法的に認められるのです。

 

では、そもそも自己破産をした後に、遺産相続が出来るか、ということを考えてみましょう。自己破産をした人は、何かこう罪人のような、思いハンデを背負ったような印象があり、そうなると遺産も相続できないんじゃないか、という疑問を持つ人もいるかもしれません。

 

しかし、そういうことはありませんので大丈夫です。しかし相続というのは遺産を遺す人の意志も大きく影響しますから、後はケースバイケースということになります。とにかく言えるのは、『自己破産をした人でも、遺産相続は出来る』ということですね。

 

自己破産

自己破産

破産後に遺産を受け取るのは罪悪感はあるかもしれないけどね!でもやっぱり『遺産』って大切だから、借金の返済に消えちゃうよりは、もっと大事に使いたいもんね!それもありかも!

ぴよぴよ(遺産ならもっと大切に使うっすね)!

この章のまとめ
  • 破産開始決定後に、遺産相続をすることになった場合は、借金がゼロになり、かつ遺産を得られる。
  • デメリットは強いて言えば、借りたお金を踏み倒しておきながら財産を得ることに、罪悪感を感じること。
  • 破産開始決定後に、遺産相続をすることになった場合は、それは『新得財産』として認められ、所有することが法的に認められる。

 

ケース4『遺産が相続できることになったが、相続放棄をする場合』

最後にこのケースを考えてみましょう。これをすることで、遺産が守れて、更に借金をゼロにできます。つまり、

 

『相続放棄をし、他の家族に遺産を相続してもらうことで、自分は自己破産をして借金をゼロにし、相続する遺産も処分しないで済む』

 

自己破産

 

ということですね。他の家族が連帯保証人になっていないかぎり、他の家族にいくら財産があろうが関係ありません。デメリットとしては、このような方法は方の穴をかいくぐる裏技的であり、債権者の感情を逆なでする行為だとみられる可能性があるということです。

 

自己破産

 

破産法第238条にはこうあります。

『破産手続開始の決定前に破産者のために相続の開始があった場合において、破産者が破産手続開始の決定後にした単純承認は、破産財団に対しては、限定承認の効力を有する。破産者が破産手続開始の決定後にした相続の放棄も、同様とする。』※破産法(第二百三十八条)

 

つまり、ケース3『破産開始決定後に、遺産相続をすることになった場合』 は、破産者は相続放棄ができない原則となっています。ここにある考え方は、

 

そりゃあそうだろ。債権者はお金を貸してあげたのに、破産宣告されたらお金が返ってこなくなるんだ。損をするんだ。それなのに、本人が遺産を相続できることになり、お金を返せるかもしれないというのに、相続放棄するなんて、許されない!

 

というものですね。しかし、相続放棄する理由は、『マイナスの財産しかなかった』場合もこれに該当しますから、限定承認という考え方が使用されているわけです。限定承認というのは、相続する遺産が『プラスの財産だった場合のみ、相続できる』ものです。

 

自己破産

 

マイナスの財産は放棄できる

相続する人に知識がなく、遺産を相続したのはいいけど、その資産が

 

  • 借金だった
  • 1億円だった

 

というケースでは、話が全く変わってきます。そして、もし『借金だった』、つまり負の遺産、マイナスの資産であった場合は、新たな債権者が登場してしまうわけです。

 

僕の債権は、君に相続されたんだね!今後は君に請求しよう!

 

ということであり、債権者に対しては、

 

やあ!僕も仲間に入れてもらうよ!彼に請求できる権利を得たからね!

 

ということになり、元々存在していた債権者の利益を害することになります。

 

自己破産

 

従って、破産法第238条第2項にはこうあります。

破産管財人は、前項後段の規定にかかわらず、相続の放棄の効力を認めることができる。この場合においては、相続の放棄があったことを知った時から三月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。』※破産法(第二百三十八条 二)

 

相続する遺産がマイナスの資産であった場合は、相続放棄することができるようになっています。とにかくこうして考えても、

 

マイナスならまだしも、プラスの財産があるにもかかわらず、相続放棄するなんてありえない!きちんと借りたお金は返せ!

 

という、債権者の気持ちが考えられた配慮が張り巡らされていることが分かります。それなのに、

 

  • プラスの遺産を相続放棄する
  • 他の家族にプラスの遺産を相続してもらい、自分は自己破産する

 

という方法を選ぶのは、いささか『メリット』として表現するのは違和感があります。ですが、これは『事実』ですので、事実を知っておくことは、何らかの力になることでしょう。

 

自己破産

 

 

自己破産

デメリットとしては確かに債権者側が嫌な思いをすることだけど、だけど相続をする他の家族からすれば、連帯保証人になっているわけでもないので、当たり前のことだからね!相続するのは!

ぴよぴよ(たしかに!それは当然の権利っすね)!

この章のまとめ
  • 相続放棄をし、他の家族に遺産を相続してもらうことで、自分は自己破産をして借金をゼロにし、相続する遺産も処分しないで済む。
  • 限定承認というのは、相続する遺産が『プラスの財産だった場合のみ、相続できる』もの。

 

 

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