借金

租税等の請求権(免責とならない主な債務2)

質問

自己破産をすると税金の支払いも免除になる?

答え

なりません。『借金』と『支払い義務』は違うからですね。

 

税金の徴収は滞納処分と言い、裁判所を通さずとも強制執行することが法的に認められています。滞納処分では、預金や住宅などの破産財団を破産手続中に差し押さえることはできないとされていますが、破産手続開始以前に差し押さえを行なっているものに関しては、自己破産手続きに入っても差し押さえが停止されないことになっています。

 

納税は国民の三大義務の一つです。

 

  • 納税
  • 教育
  • 勤労

 

ですね。憲法で定められた納税は、何よりも重きを置いて支払う必要がある、支払い義務ということになります。

 

どーもっ!ものしりニワトリです!この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!

ニワトリ

納税は腹立つよね!だけど、そう思っているのは全人間じゃないよ!好んでしている人もいるんだ!なんで腹立つのかね!それはまた別の機会に!詳しく解説するね!

ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!

 

自己破産しても租税債権は免責されない

  • 住民税
  • 所得税
  • 自動車税
  • 固定資産税
  • 国民年金
  • 健康保険料
  • 厚生年金
  • 下水道の使用料
  • 保育料

 

といった公租公課は免責されません。これらは破産法により租税債権と定められており、滞納金・延滞金も含めて自己破産後も支払い義務が継続します。

 

自己破産

 

所得税や相続税は国税として、住民税や固定資産税は地方税として支払い義務があり、保育料や下水道料金は自治体に強制徴収権があるためです。納税は国民の三大義務の一つであり、他の納税者との公平性を最重要視しているため免責されることはあり得ない、と考えて良いでしょう。

 

自己破産

 

これらは「国税徴収法または国税徴収の例によって徴収することのできる請求権」によって請求されることになり、義務として国や市役所に支払わなければならないもの全般において効力を発揮します。国税徴収法により、

 

  • 所得税
  • 法人税
  • 贈与税
  • 相続税
  • 消費税
  • 左記延滞税及び加算税

 

は、国税として支払い義務が存在します。

 

自己破産

 

また地方税法48条により、

 

  • 住民税(市民・県民税)
  • 事業税
  • 固定資産税
  • 自動車税
  • 不動産取得税
  • 左記延滞税及び加算税

 

地方税として支払い義務が発生します。これらの税金は確定申告をしていなかった場合などにより納税漏れが多くなっていますが、自己破産手続きをきっかけに納付の義務が発覚するケースが多々あります。計算外の出費と感じるかもしれませんが、収めて当然の税金ですので減額されることはまずない、と覚えておきましょう。

 

さらに、

 

  • 厚生年金保険法89条
  • 国民年金法95条
  • 国民健康保険法78条
  • 健康保険法183条

 

により、

 

  • 国民健康保険
  • 国民年金
  • 厚生年金

 

などの社会保険料も自己破産後も支払い義務が継続します。年金などは、未払いのまま放置してしまっている人が増えているようですが、手続きをとればケースに応じて一部減額、または免除の申請を提出することもできますので区役所や市役所に行って相談してみましょう。

 

また、

 

  • 児童福祉法56条7項
  • 下水道法20条
  • 道路交通法51条の4

 

により、

 

  • 保険料
  • 下水道使用量
  • 子供子育て拠出金(旧児童手当拠出金)
  • 違法駐車による駐車違反金

 

などの徴収金も、免責されることはありません。上記にある「国税徴収の例によって徴収できる請求権」によって、請求されるからです。支払い義務が生じている、

 

  • 養育費
  • 婚姻費
  • 損害賠償金
  • 事件事故による罰金

 

等の債務も免責にはなりません。金融機関または友人からの融資、信用取引による融資といった他に免責されるものがあるとすれば、電気やガス料金くらいでしょう。

 

何れにせよ、自分の財産や破産後の経済的自立計画に影響を与える事柄ですので、自己破産手続きと同時に弁護士に相談し、返済額の把握と返済計画の遂行を熟考しましょう。

 

借金

結局は借金と支払い義務の違いを理解すれば話は早いね!大体ここに挙げたものは支払い義務だから、それは自己破産をしても免除されないんだ!

ぴよぴよ(うーむ)!

この章のまとめ
  • 公租公課は租税債権と定められており、滞納金・延滞金も含めて自己破産後も支払い義務が継続する。

 

租税等の公租公課は申告しなくて良い!?

非免責債権であるからと言って、申告しなくて良いわけではありません。滞納している公租公課も立派な破産債権または財団債権であり、裁判所が破産申立人の債務状況を正しく把握するために必要ですので、「滞納公租公課一覧表」は必ず提出するようにしましょう。破産債権とは例外的に非免責債権となる債権であり、財団債権とは元より自己破産によって免責される債権ではありません。

 

どちらに分類されても支払い義務はなくなりませんので、念頭に入れておきましょう。

 

自己破産

 

借金

債権者一覧表というよりは、滞納公租公課一覧表として申告するといいね!借金じゃなくて支払い義務なんだから、債権者はいないもんね!

ぴよぴよ(たしかに)!

この章のまとめ
  • 租税等の公租公課は非免責債権であるからと言って、申告しなくて良いわけではない。
  • 「滞納公租公課一覧表」は必ず提出する。

 

租税等の債権を納税しなければどうなるの?

自己破産を申し立てるくらいですから、滞納者は支払い能力がなく払いたくても払えない状況に陥っていることが考えられます。

 

しかし、地方税法68条にはこうあります。

滞納者が督促を受けても税金を納付しないときは、滞納者の財産を差し押さえなければならない

 

差し押さえなければならない、つまり差し押さえることは徴税吏員の職務義務であり、これが放置されることはありません。市役所や自治体に分割納付の相談にも行かず、徴収の猶予を願い出ることもなく督促や差押予告書を無視していると、近いうちに預金や給与、住宅その他財産を差し押さえられてしまうでしょう。

 

自己破産

 

自己破産者の場合、自己破産によって持ち家や差し押さえ対象となる財産がありませんので、最も考えられるのは給与の差し押さえとなります。税金の徴収は滞納処分と言い、裁判所を通さずとも強制執行することが法的に認められています。

 

自己破産

 

滞納処分では、預金や住宅などの破産財団を破産手続中に差し押さえることはできないとされていますが、破産手続開始以前に差し押さえを行なっているものに関しては、自己破産手続きに入っても差し押さえが停止されないことになっています。

 

そのため、自己破産手続きを行い債務が帳消しされることによって手元に残る給与が増えることを夢見ていたとしても、破産手続開始前に国税滞納処分を受けていると滞納金額を払い終わるまでは給与の差し押さえは継続されることになります。

 

自己破産

自己破産

 

借金

税金の徴収は特例で認められているくらい、極めて優先順位の高い支払い義務なんだね!その強制力が妙に腹が立つっていう原因の一つかもしれないね!

ぴよぴよ(うーむ)!

この章のまとめ
  • 租税等の債権を納税しなければ預金や給与、住宅その他財産を差し押さえられてしまう。
  • 税金の徴収は滞納処分と言い、裁判所を通さずとも強制執行することが法的に認められている。
  • 滞納処分では、破産手続開始以前に差し押さえを行なっているものに関しては、自己破産手続きに入っても差し押さえが停止されない。

 

滞納税金の支払いがどうしても難しい場合どうする?

まずは税務署や市役所に行き、徴税職員と相談することをオススメします。経済状況、生活状況を偽りなく話した上で税金を優先的に支払う意思を示し、猶予がもらえないか打診しましょう。

 

自己破産

 

その意思確認と誠実さが認められれば、住民税や固定資産税の滞納の場合、1年間を目途に分割納付を認め差し押さえを猶予してもらえる「換価の猶予」が適用される可能性があります。これが認められると、すでに受けている差し押さえが解除される可能性も出てきますので、税金滞納者は是非一度相談に行きましょう。

 

 

自己破産

借金

換価の猶予は、年金なんかでも同じようなことがあって、年金の場合は4分の1とか、全額が支払い免除になることがあるよ!

ぴよぴよ(なるへそ)!

この章のまとめ
  • 滞納税金の支払いがどうしても難しい場合、税務署や市役所に行き、徴税職員と相談する。
  • 意思確認と誠実さが認められれば、住民税や固定資産税の滞納の場合、1年間を目途に分割納付を認め差し押さえを猶予してもらえる「換価の猶予」が適用される可能性がある。
  • これが認められると、すでに受けている差し押さえが解除される可能性も出てくる。

 

換価の猶予を認められたけど、やはり払えないときは?

役所も不良債権の管理が大変ですので、収入も財産もない場合には「滞納処分の停止」措置を行います。停止後、「財産がない、滞納処分によって生活が著しく立ち行かなくなる、滞納者が行方不明、その財産も不明である」状態が3年続くと、法律上納付義務は消滅します。

 

しかし、納付義務の消滅を狙って生活することは不可能だと言い切っても良いでしょう。生きている限りお金はかかりますから、全くの無収入というわけにはいきません。

 

自己破産

 

そのため、役所は給与支払報告書から給与の照会を勤務先に提示させ、財産調査も徹底的に行います。何処かのタイミングで財産や所得が復活しているのがバレれば、その時点で執行停止は解除されてしまうことになります。また滞納金のみならず、日々発生する税金に関しても債務責任がなくなるわけではありません。

 

どのような状態に陥ったとしても、納税義務からは逃れられないのです。それに加え延滞税は消費者金融並みに高いですから、納税に関しては何よりも優先して支払うことを考える必要があるでしょう。

 

自己破産

自己破産

 

 

借金

でも、不可能ではないよ!実際には働いても、収入がその間に入ってこない場合は存在するからね!実家で暮らして生活して、仕事をするけど収入が入るまでに時間がかかるケースもあるし!

ぴよぴよ(たしかに)!

この章のまとめ
  • 換価の猶予を認められたけど、やはり払えないときは、収入も財産もない場合には「滞納処分の停止」措置を行う。
  • 支払い不能状態が3年続くと、法律上納付義務は消滅する。
  • しかし、納付義務の消滅を狙って生活することは難しい。

 

租税等の公租公課は自己破産しても免責されない

他の納税者との公平性を重視するため、裁判所を通さずとも役所や税務署は差し押さえを強制執行することができます。破産手続に入ってしまうと、手続きが完了するまで強制執行されることはありませんが、破産手続前に強制執行された差し押さえは、たとえ破産手続に入っても中断されません。債務を0にしようとしているにも関わらず給与が差し押さえられていれば、強制的に手元に残るお金は減っていくでしょう。

 

どうしても支払いが難しい場合は、速やかに役場や税務署へ納付相談に行くことをオススメします。支払う姿勢と誠実な態度を示せば、1年間を目処に分割納付と差し押さえを猶予してくれる「換価の猶予」を認めてもらえる場合があります。

 

それでも支払えない場合、滞納処分の停止措置が取られることがありますが、納付の義務から完全に逃げ切ることは、ほぼ不可能と言っても過言ではないでしょう。

 

借金

納税はとにかく特別扱いだね!まあ、戦後を生きる人たちだったら喜んで納税したんじゃないかな!贅沢病だね!納税が嫌なのは!

ぴよぴよ(あと政治家への不信感っす)!

この章のまとめ
  • 租税等の公租公課は自己破産しても免責されない。

 

 

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