借金

特定調停の基礎知識!任意整理との違いは『裁判所を通す』か『通さない』か

質問

特定調停と任意整理の違いは?

答え

『裁判所を通す』か『通さない』かです。したがって特定調停は、『裁判所を通した任意整理』とも言えます。

 

また、特定調停は弁護士に依頼しないで行うことが多いため、費用が激安になります。例えば任意整理が30万円かかるなら、特定調停は1万円で済みます。その代わり、裁判所には3、4回出向かなければならなかったり、書類を自分で全て漏れなく用意する必要があります。

 

また、特定調停で作成された調停調書、あるいは17条決定は、それだけで債務名義となりますので、債権者は裁判所の許可を得ずに強制執行ができるため注意が必要です。

 

どーもっ!ものしりニワトリです!この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!

ニワトリ

裁判所を通した任意整理。それが特定調停っていう覚え方でいいね!細かい違いや注意点があるから、そこだけ注意だね!詳しく解説するね!

ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!

 

間に裁判所が用意した調停委員を入れる特定調停

特定調停と任意整理の最も大きな違いは、『裁判所を通す』か『通さない』かにあります。任意整理は文字通り債務者と債権者が任意で行う話し合い。特定調停は、間に裁判所が用意した調停委員を入れて、半ば強制的に交渉をします。

 

借金

 

ただし、強制的といってもその特定調停で和解が不成立する場合もありますので、必ずしも強制的になるとは言えません。しかし、『半ば強制的』という表現を使うのは、間に裁判所を通すということで、債務者側の覚悟を伝えることができるということ、また、第三者、しかもその中で最も信憑性の高い裁判所を間に入れることで、債権者としても『任意』の際よりは真剣に耳を傾けることになるからです。

 

借金

 

任意整理の主な流れは下記の記事に書きました。

 

 

そこにも記載したように、任意整理は選択肢が二つあり、

 

  • 自分で交渉する
  • 弁護士(司法書士)に依頼して代わりに交渉してもらう

 

このうち、いずれかを選択することになります。自分で交渉するのはなかなかハードルが高いものです。特定調停でさえも不成立になると言ったように、強制的な力を働かせない任意の話し合いは、高い交渉力が必要になります。

 

債務整理には、

 

 

自己破産

 

とがあり、このうち専門家に依頼するのは、『特定調停』以外ですが、

 

  • 任意整理・過払い請求=債権者相手に立ちまわる
  • 個人再生・自己破産=裁判所相手に書類を通して立ちまわる

 

 

という特徴があり、前者には『交渉力』、後者には『調査力』が求められます。個人再生・自己破産の場合は、裁判所相手に書類を通して立ちまわるわけですが、調査力がなければ、きちんと必要な書類が何かを把握して、本人の状況を理解して、その状況にあった適切な対応を取れません。

 

自己破産

自己破産

 

そして任意整理と過払い請求は、相手が『ごねる』ことがあるので、交渉で最適な落としどころを見極める必要があり、高い交渉力が求められるんですね。

 

ですからやはり、任意整理は弁護士に依頼をして代理人として動いてもらうのが無難であり、賢明な判断だと言えます。その際の弁護士費用の相場は下記に記載しました。

 

 

借金

任意整理で債権者がごねた場合、特定調停をして間に裁判所を入れると、交渉がうまくいくこともあるよ!裁判所が公正な判断をするから説得されるのかな!

ぴよぴよ(なるへそ)!

この章のまとめ
  • 特定調停と任意整理の最も大きな違いは、『裁判所を通す』か『通さない』か。

 

裁判所を通すので債権者と交渉する必要がない

特定調停は、下記の記事に書いた様に、

 

 

裁判所を通すので債権者と交渉する必要がないことが特徴の一つと言えます。従って、高い交渉力を持っていなくても、裁判所が用意した調停委員が間に入って債務整理をしてくれるので、そこに関しては安心できます。

 

借金

 

『金銭貸借の知識とQ&A』にはこうあります。

特定調停

 

特定調停は、民事調停制度の特則の手続きとして、平成12年2月から施工されている手続きです。特定調停は、簡易裁判所に債権者1者(社)につき1件の申し立てをします(申立書は、簡易裁判所に備えつけられています)。申し立てをすると、簡易裁判所から調停の期日の連絡があるので、その日時に裁判所に出頭します。

 

裁判所では、調停委員が、債務者から事業の状況、今後の返済方針などについて聴取した上で、債権者の意向を聞き、残っている債務をどのように支払っていくことが経済的に合理的なのかなどについて、双方の意見を聞いて、調停が成立するように調整をしていきます。

 

調整が成立すると調停調書が作成され、調書の内容にしたがって支払いをしていきます。どうしても返済計画が立てられない場合には、自己破産の申し立てをすることを検討していくことになります。

 

これが特定調停の基本的な内容ですね。任意整理と特定調停の特徴をまとめると、

 

借金

任意整理

毎月一定の収入があり、月々の返済額さえ減らすことが出来れば自力で返済が可能な人、また、借金額が年収の1.5倍以内であるかどうかがポイント。原則として利息をカットしてもらい、3~5年の分割払いで返済していくのが相場。整理する債権者を選べる。

 

特定調停

裁判所を通した任意整理。債務者自身ではなかなか進めにくい債権者との話し合いを、調停委員が間に入って債務整理をしていく手続き。『自己破産に近い状態の苦しい多重債務者を、破産させないでなるべく返す方向で再生させる』ことがこの制度の趣旨。任意整理同様、原則として利息をカットしてもらい、3~5年の分割払いで返済していくのが相場。整理する債権者を選べる。

 

ということになります。この二つは結局は同じ結果に辿り着きます。話し合いをして、利息をカットしてもらい、3~5年の分割払いで返済していく。それを承諾してもらう話し合いですね。

 

特定調停の特徴に、『自己破産に近い状態の苦しい多重債務者を、破産させないでなるべく返す方向で再生させる』とあり、本にも『どうしても返済計画が立てられない場合には、自己破産の申し立てをすることを検討していくことになります』とあることからわかるように、特定調停が失敗すれば、その後に残る選択肢は、

 

  • 個人再生
  • 自己破産

 

 

しかありません。実はそうなると債権者としても厳しいのです。個人再生は『借金を5分の1程度に減額する』し、自己破産は『ほとんどの財産を処分する代わりに借金を帳消しにする』わけです。もし、自己破産者が大して財産を持っていない場合は、売ってお金に換えるものがないということになり、債権者としては、何も回収できず、ただただ借金が帳消しにされてしまうわけです。

 

借金

 

ですから冒頭に『半ば強制的』と書きましたが、『特定調停が不成立になると個人再生や自己破産しかない』という想像を債権者にさせることで、債権者を半ば強制的に、

 

ここで和解しておくべきか…

 

と納得させられる可能性が高いんですね。

 

借金

借金

特定調停、個人再生、自己破産の共通点は、『裁判所を通した債務整理』ということだね!だから債権者は、次に個人再生と自己破産を想像しがちになるということだね!

ぴよぴよ(うーむ)!

この章のまとめ
  • 裁判所が用意した調停委員が間に入って交渉をしてくれる。
  • 任意整理も特定調停も、話し合いをして、利息をカットしてもらい、3~5年の分割払いで返済していく。
  • 『特定調停が不成立になると個人再生や自己破産しかない』と債権者が想像すると、交渉がうまくいく場合がある。

 

特定調停にて作成された調停調書は『債務名義』となるので注意

また、違いと言えば先ほどもリンクした記事、

 

 

にもあるように、『債務名義』という強制執行ができる公文書のことについてもそうです。裁判所を介さない任意整理での和解書は、それだけでは『債務名義』とはならず、給料等の財産をすぐに差し押さえることはできません。

 

 

しかし、特定調停にて作成された『調停調書』、あるいは『17条決定』は、それだけで債務名義となります。つまり、それがあれば債権者は裁判所へ申立手続きせずに強制執行を行うことが可能です。

 

借金

 

借金

 

 

裁判所を間に入れるということは、メリットとデメリットがあるということですね。

 

借金

17条決定は、取引が不成立になったという証拠だけではなく、『これ以上借金はない』ということの証拠でもあるよ!どちらにせよ裁判所が作成する書類の効力は強いね!

ぴよぴよ(たしかに)!

この章のまとめ
  • 特定調停にて作成された調停調書と17条決定は『債務名義』となるので注意。

 

特定調停のメリットとデメリット

更に細かい違いや特徴については、下記の記事でご確認ください。

 

 

例えば、費用を抑えられるということも特定調停のメリットの一つです。

 

『借りた金で死なないための129ヶ条 借金力』にはこうあります。

特定調停なら総額1万円の費用でおつりがくる?

 

特定調停は、クレジットカードや消費者金融の多重債務の整理に向いています。銀行の住宅ローン交渉などについては向いていません。消費者金融から商工ローンまで大変幅広く使える制度ですが、置かれている状況などによって無機・不向きがありますので、特定調停を選ぶかどうかは、まずたっぷり情報収集して、できれば専門家にも相談してから決めてください。

 

特定調停は、簡易裁判所で申し立てます。費用は債務整理の費用としてはバカ安で、相手がカード会社や消費者金融なら、だいたい借入先1件あたり1000円以下の切手代と印紙代だけで済むでしょう。借入先10件の多重債務者でも、総額1万円程度で済むと思います。他にかかる費用は、裁判所までの交通費と、裁判所で取らされるコピー代ぐらいでしょうか。

 

1,000円~10,000円で済むとういことは、任意整理やその他の債務整理と比べても圧倒的に格安ですね。

 

 

借金

任意整理なら大体30万円はかかるからね!それに比べたら1万円以下で済んだら、激安で済むということがわかるね!だからもともと知識がある人なんかは、費用を抑えられるんだね!

ぴよぴよ(なるへそ)!

この章のまとめ
  • 特定調停のメリットとデメリットを確認する。

 

 

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