任意整理を弁護士や司法書士に依頼すると、どれくらい費用が掛かる?費用の相場はどれくらい?
事務所によって違うので断言はできませんが、大体の相場はあります。弁護士に依頼した場合は、
- 着手金=整理した会社1社につき2~4万円(0円の場合もある)
- 成功報酬=整理した会社1社につき2~4万円
- 減額報酬=減額した負債額の1割
- 事務所経費=2万円程度
このあたりが相場となります。そして司法書士は、
- 着手金=整理した会社1社につき2~3万円(0円の場合もある)
- 成功報酬=整理した会社1社につき2~3万円
- 減額報酬=減額した負債額の1割(0円の場合もある)
- 事務所経費=2万円程度
このあたりが相場となります。
相場はないと言ってもいいんだけど、大体でいいなら上記の通りになるね!詳しく解説するね!
ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!
依頼したときの報酬額の相場は『ない』
任意整理を弁護士や司法書士に依頼する場合には、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。まず最初に覚えたいのは、弁護士費用というものは基本的に3つあり、
- 着手金
- 事務所経費
- 成功報酬
に分かれているということです。
にも記載したように、弁護士としても報酬が支払われないと踏んだり蹴ったりなので、まずは弁護士等にきちんと支払いをするということを念頭に置きましょう。そうじゃないと、最悪の場合は依頼を引き受けてくれません。依頼を引き受けてくれないと問題は解決せず、状況が更に悪化します。
状況を今よりも改善させるために弁護士等に依頼して、任意整理を検討しているわけですから、そこはしっかりと相手のことを考えて行動しましょう。パンを買うにも子供の学校にもお金がかかりますからね。ビジネスにおける支払いというものは、相手が今までやってきたこと、相手の人生に対する敬意だと考えましょう。
その際、弁護士に依頼したときの報酬額の相場は『ない』と言った方が正確です。事務所によって本当に対応が違いますから、設定金額については各事務所に問い合わせをした方が速いですね。
相場は『ない』と言うとちょっと言い過ぎかもしれないけどね!だけど本当に事務所によって違うんだ!例えばドリンクなら自動販売機その他でも、相場は150円だけど、この場合は違うからね!
ぴよ(ふむ)!
大体の相場ならある
しかし、大体の計算は出来ます。それは以下の通りです。
- 着手金=整理した会社1社につき2~4万円(0円の場合もある)
- 成功報酬=整理した会社1社につき2~4万円
- 減額報酬=減額した負債額の1割
- 事務所経費=2万円程度
費用相場
着手金 | 成功報酬 | 減額報酬 | 事務所経費 |
---|---|---|---|
会社1社につき2~4万円 (0円の場合もある) |
会社1社につき2~4万円 | 減額した負債額の1割 | 2万円程度 |
この着手金に関しては、『債務整理が成功しなくても支払うもの』という解釈の事務所もありますし、ケースバイケースです。ここでは、『整理した会社につき支払うお金』という計算をします。
例えば、5社から200万円借りていた場合で計算しましょう。※着手金4万円で計算。
- A社:40万円
- B社:40万円
- C社:40万円
- D社:40万円
- E社:40万円
ですね。そのうち、A~D社の4社を任意整理して、利息のカットをしてもらったとしましょう。
計算
40万円×18%(利息制限法の年利)=7.2万円(利息)
7.2万円×3年(3年で支払う計算)=21.6万円(利息合計)
1社につき21.6万円の将来利息があった計算だとします。
将来利息
任意整理で和解が成立した日から、完済し終わるまでに支払うはずだった利息
それを、任意整理によって4社分整理したとします。
計算
21.6万円×4社=86.4万円(カットする利息合計)
ということになります。ということは、その1割、
計算
86.4万円×0.1=86,400円(減額報酬)
で、86,400円がこの場合の弁護士の減額報酬になります。 それに1社ごとの着手金と成功報酬がプラスされますから、
計算
86,400円+(4万円×4)(着手金)+(4万円×4)(成功報酬)=40.4万円
40.4万円+2万円(事務所経費)=42.4万円
ですね。42.4万円がこの場合の弁護士報酬になるわけです。
また、過払い金の場合は、15~20%程度の報酬を取っていることが多いようです。もし200万円の過払い金が発覚した場合は、
計算
200万円×0.15=30万円
200万円×0.20=40万円
ですね。これを見てもわかるように、任意整理と同時に過払い金請求が成功すれば、2倍になりますので、弁護士としては利益をあげるために過払い金請求のCMをガンガン打ってでも、過払い金請求ビジネスをやりたいんですね。
『クレジット/ローン業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』にはこうあります。
貸金業者にとっていちばん重要な法律はこれまで、貸出上限金利を規定する出資法と過度な営業行為を規制する貸金業規制法でした。しかし近年、出資法と利息制限法との金利差(グレーゾーン金利)で生じた返済金に対する『過払い金請求』が相次ぎ、貸金業者の経営を圧迫していました。
金融業界にとってはこのようにして大ダメージだった過払い金請求問題ですが、この問題で弁護士たちは利益を得たんですね。過払い金請求のCMがある時期に大量に流された理由には以下の背景があります。
- 過払い金を払っている人がたくさんいた
- 過払い金を請求したら、必ず金融会社等はそれを支払わなければならないと法律で定められた
- 弁護士費用というのは高いものである
- 高くても債務者は諦めていた過払い金が払ってきて、お得な気分になる
これらの理由が相まって、大きなビジネスチャンスとなっていたわけですね。ちょうどあの時期は、
にも記載したように、2006年に最高裁判所において、『グレーゾーン金利』による過払いの返金を求める判決が出てから、過払い金請求の時効である10年が過ぎようとしている時期でした。ですから、ここぞとばかりにCMを打ち、取りこぼしのないように躍起になっていたんですね。
まあ、引っ越し屋が3月に引っ越しのCMを打ち、クリスマス商品がその季節にCMを打つのと同じように、別にその手法を取ること自体は何の問題もなく、むしろ合理的なのですが。
まあでも、過払い金が儲かるってことで、やっぱりこの問題は一時秩序を失ったんだ!『過払い金のつまみ食い』というやつでね、拝金的な弁護士が出てしまったのさ!
ぴよぴよ(下記にリンクを張ったっす)!
法テラスや司法書士を検討する
また、もしこれらの支払いが出来ないという人は、法テラスを利用するといいでしょう。日本司法支援センターと呼ばれる法テラスであれば、任意整理にかかる弁護士費用を一時立て替えてもらうこともできます。一時的に立て替えてもらえるというだけですので返済をする必要がありますが、弁護士費用を自分で用意する必要はなくなります。
また、もし債務額が140万円以下だった場合は、司法書士に依頼することも検討しましょう。
にも書いた様に、2002年の『認定司法書士制度』によって、債務整理に関する請求額が140万円までの民事事件について、司法書士が民事訴訟の代理人を務めることができるようになりました。
司法書士なら弁護士よりも割安で対応してくれるケースもあります。
- 着手金=整理した会社1社につき2~3万円(0円の場合もある)
- 成功報酬=整理した会社1社につき2~3万円
- 減額報酬=減額した負債額の1割(0円の場合もある)
- 事務所経費=2万円程度
費用相場
着手金 | 成功報酬 | 減額報酬 | 事務所経費 |
---|---|---|---|
会社1社につき2~3万円 (0円の場合もある) |
会社1社につき2~3万円 | 減額した負債額の1割 (0円の場合もある) |
2万円程度 |
弁護士と違うのは着手金、成功報酬、減額報酬ですね。先ほどは着手金と成功報酬を4万円で計算しましたが、司法書士の場合は2万円で計算するのが相場です。また、減額報酬は0円の場合があります。
例えば、5社から200万円借りていた場合で計算しましょう。※着手金2万円で計算。
- A社:40万円
- B社:40万円
- C社:40万円
- D社:40万円
- E社:40万円
ですね。そのうち、A~D社の4社を任意整理して、利息のカットをしてもらったとしましょう。
計算
40万円×18%(利息制限法の年利)=7.2万円(利息)
7.2万円×3年(3年で支払う計算)=21.6万円(利息合計)
1社につき21.6万円の将来利息があった計算だとします。それを、任意整理によって4社分整理したとします。
計算
21.6万円×4社=86.4万円(カットする利息合計)
ということになります。ということは、その1割、
計算
86.4万円×0.1=86,400円(減額報酬)
で、86,400円がこの場合の弁護士の減額報酬になります。これは、司法書士の場合は0円の場合がありますね。それに1社ごとの着手金と成功報酬がプラスされますから、
計算
86,400円+(2万円×4)(着手金)+(2万円×4)(成功報酬)=24.4万円
24.4万円+2万円(事務所経費)=26.4万円
ですね。26.4万円がこの場合の司法書士の報酬になるわけです。また、もし減額報酬がない場合は、
計算
26.4万円-86,400円=177,600円
177,600円ですね。
- 弁護士報酬=42.4万円
- 司法書士報酬=177,600円~26.4万円
ですから、およそ16~25万円ほど安くなる計算ができますね。半額程度安くなります。もちろん、ケースバイケースなので大体の計算だと考えましょう。
法テラスと司法書士を忘れないようにしよう!依頼する先は弁護士だけじゃないってことを覚えておきたいね!むしろ、あえて手続きの面倒な司法書士に依頼する人もいるよ!
ぴよぴよ(司法書士に依頼すると裁判所に出向くことも求められるっす)!
司法書士が安い理由とは
なぜ司法書士がここまで安いかというと、司法書士には色々と制限があるからです。
- 弁護士=代理人
- 司法書士=書類作成代理人
のような位置づけであり、もし手続きや交渉が難航し、裁判所を介入させる事態に発展した場合、司法書士は債務者の代理人として法廷に出廷することはできません。それが出来るのは弁護士だけなのです。そういった制限があるため、司法書士は割安になっています。
『合法的に借金をゼロにする方法―1人でできた! 誰にも迷惑をかけない「借金整理」と知って得する「過払い金請求」』にはこうあります。
では、弁護士に相談するのと、司法書士や行政書士に相談するのとどう違うのでしょうか?『弁護士』と『司法書士』や『行政書士』とでは、まず名前がはっきりと違います。
弁護士は、『弁護』する『士』です。司法書士は、『司法(裁判や権利義務に関わる国家作用)に関わる『書』を作成する『士』です。行政書士は、『行政(国家や地方公共団体の国民に対する積極的サービス)』に関わる『書』を作成する『士』です。
これに対し、弁護士は本人を『弁護』し、本人に有利な権利義務の変動を目指し、紛争を抜本的に解決する業務に当たる『専門家』です。借金の整理は単なる『書類の作成』を超えるもので、『債務者に代わって債権者と交渉し、借金を減額させたり、支払回数を増やして繰り延べさせたり』するのです。
基本的にはこうした紛争性のある案件は、司法書士や行政書士の資格では出来ない行為なのです。
こうして考えてみると、債務整理を司法書士や行政書士に依頼するのはあまり適切ではないという印象がありますね。従って、費用だけにこだわりすぎて、結局後で余計な問題を起こさないように、慎重な判断が必要です。全てが滞りなくスムーズに行けばいいのですが、そうもいかないのが人間。お金が絡むと更にややこしくなりますからね。
簡単に言うと、『弁護士が無難です』ということです。
また、中には着手金無料だったり、分割対応だったり、様々なお客に合わせた支払方法を用意している事務所もありますので、それを探してみるといいでしょう。
だけどさっきも言ったように、そこをあえて司法書士に依頼して自らが裁判所に出向き、苦労を買って出て、大変さを自身で存分に思い知り、『二度と同じ過ちは犯さない』と言い聞かす人もいるよ!
ぴよぴよ(かっこいいっす親分、そういう人、マジでかっこいいっす)!
どーもっ!ものしりニワトリです!この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!