過払い金返還請求のメリットとデメリットは?
メリットをざっと挙げると、
- 払い過ぎた利息を返してもらうことができる
- その請求はほとんどの確率で勝つことができる
- 信用情報機関でブラックリスト扱いされない
- 官報に掲載されない
- 新しく借り入れが出来る
- クレジットカードも作れる
- 誰にも知られずに手続きが出来る
- 自己破産と違って資格制限がない
デメリットをざっと挙げると、
- 過払い金を請求した会社からの借り入れが難しくなる
- 過払い金を請求した会社でクレジットカードが作ることが難しくなる
- 金額によっては返還まで時間がかかることもある
- 業者が資金がない場合、倒産した場合は請求できない
- 訴訟を起こして返還請求すると費用の方が大きくなる
- 弁護士による過払金返還請求のつまみ食いが懸念される
ということになります。一つ一つ考えていきましょう。
何事にもメリットとデメリットがあるからね!過払い請求のメリットとデメリットについて考えていこう!
ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!
Contents
債務整理にはメリットとデメリットがある
債務整理には、
とありますが、その他の債務整理のメリットやデメリットについては、下記の記事に書きました。
例えば個人再生の場合を見てみましょう。
メリットをざっと挙げると、
- 住宅ローンが残っていても住宅を残したまま返済が出来る
- 借金が5分の1程度まで減額される
- 取立てを停止できる
- 誰にも知られずに手続きが出来る
- 自己破産と違って資格制限がない
- 自己破産と違って資格制限がない
- 自己破産と違って資産を残すことができる
デメリットをざっと挙げると、
- 他の債務整理と比べて時間と費用がかかる
- 整理する対象を選べない
- 官報に掲載される
- ブラックリストに載る
- 定期的な収入がなければできない
- 保証人の支払い義務は消滅しない
- 給与所得者等再生手続きの場合は7年間は再申し立てができない
- 小規模個人再生の場合は債権者の過半数の同意を得なければならない
- 規借り入れやローン、クレジットカードの使用が7~10年間できなくなる
ということですね。こういう風に、各債務整理にメリットやデメリットが存在しています。
過払い請求だけじゃなくて、すべての債務整理にメリットとデメリットがあるからね!っていうか何事においてもそれはあるよね!
ぴよぴよ(たしかに)!
過払い金返還請求のメリットとデメリット
過払い金返還請求についても同じように考えてみましょう。
メリットをざっと挙げると、
- 払い過ぎた利息を返してもらうことができる
- その請求はほとんどの確率で勝つことができる
- 信用情報機関でブラックリスト扱いされない
- 官報に掲載されない
- 新しく借り入れが出来る
- クレジットカードも作れる
- 誰にも知られずに手続きが出来る
- 自己破産と違って資格制限がない
デメリットをざっと挙げると、
- 過払い金を請求した会社からの借り入れが難しくなる
- 過払い金を請求した会社でクレジットカードが作ることが難しくなる
- 金額によっては返還まで時間がかかることもある
- 業者が資金がない場合、倒産した場合は請求できない
- 訴訟を起こして返還請求すると費用の方が大きくなる
- 弁護士による過払金返還請求のつまみ食いが懸念される
ということになります。一つ一つ考えていきましょう。
過払い金返還請求のメリット
それでは、メリットを考えていきましょう。
払い過ぎた利息を返してもらうことができる
2007年に出版された『合法的に借金をゼロにする方法―1人でできた! 誰にも迷惑をかけない「借金整理」と知って得する「過払い金請求」』にはこうあります。
『過払い金』なら支払ったお金が戻ってくる!
前章で、貸金業者から借り入れを続けたい場合には、グレーゾーン部分も支払わないといけないが、借り入れを続けたくない場合は『もう支払わない』『支払った分を返してほしい』と主張できると解説しました。
『もう支払わない』と主張したときは、今後はグレーゾーンの利息は支払う必要はありません。では、『支払った分を返してほしい』と主張したとき、そのまま返してもらえるかというと、『まずは元金を返してから』となります。
借金=元金が残っているときは、この元金を返さねばなりません。
そこで、残元金が『支払い過ぎたグレーゾーン部分』よりも大きい場合は、その分は元金に充当されてしまうため、借金残高が残り、一円も戻ってはきません。ところが、残元金が多くなく、『支払い過ぎたグレーゾーン部分』の方が多額であるときはじめて、残元金と『支払い過ぎたグレーゾーン部分』との差額(=過払い金)を返してもらえます。
おおざっぱに言うと、借り入れ残高が50万円程度で、最初に借り入れたのが10~12年以上も前で、毎月ほぼ遅れなく元本と利息部分を支払ってきた場合であれば、期待できます。
こういった場合であれば、数十万円の過払い金の返還を請求できることもあります。私が実際にかかわった事件で、貸金業者斜から600万円の過払い金の返還を受けたこともあります。
過払い金に関する基本知識は下記の記事に書きましたので、そちらの記事で基礎知識を深めましょう。
利息を払いすぎていなければもちろん、過払い請求をしても意味がないよ!払いすぎた利息があることが大前提だからね!
ぴよぴよ(たしかに)!
その請求はほとんどの確率で勝つことができる
また、下記の記事に書きましたが、
『合法的に借金をゼロにする方法―1人でできた! 誰にも迷惑をかけない「借金整理」と知って得する「過払い金請求」』にはこうもあります。
過払い金請求は必ず勝てる!
過去の最高裁の判決で、みなし弁済規定は関係なく、過払い金の請求が認められました。これで貸金業者は過払い金請求を起こされた場合、必ず払わなくてはならないようになったのです。
現在は利息制限法のせいげんを超える利息は無効となります。ですから、利息制限法の計算方法で計算し直せば、ほとんどの場合、借金が減ります。それどころか、元本を超えて利息を払い過ぎていたなら、お金が実際に戻ってくるのです。過払い金の返還は債権者の義務なので、請求すればほとんどの確率で勝つことができます。
過払い金返還請求で、払い過ぎた利息を返してもらうことができ、また、その請求はほとんどの確率で勝つことができるということがメリットとして挙げられますね。
また、下記の記事に書きましたが、
取り戻した過払い金は、税金がかからないということもメリットの一つです。金利を上乗せして請求した場合は、その金利部分には税金がかかりますが、取り戻したお金に関しては、『所得』ではなく、『自分の物を取り戻した』だけだと解釈されるため、課税対象にはならないということですね。
過払い請求は必ず債務者が勝つようになってるからね!判決で出たんだから!それは水戸黄門の印籠と同じような効果があるんだ!誰も逆らえないよ!
ぴよぴよ(ははー)!
信用情報機関でブラックリスト扱いされない
下記の記事に書きましたが、
過払い請求は、以前まではブラック情報扱いされていたのですが、2010年4月19日に廃止されました。従って、債務整理の中で唯一、過払い請求だけは信用情報機関でブラックリスト扱いされないというメリットがあります。
まあ債権者からすれば載せたいところだろうけどね!大ダメージをくらわされるわけだから!だけど多く利息を取っておいて『ダメージ』だなんて、よくいうよね!
ぴよぴよ(たしかに)!
下記の記事に書いた様に、
個人再生をした場合、その情報が官報という政府発行の機関誌に掲載されます。しかし、
-
に関しては官報に掲載されることがないので安心です。また、現在ではインターネットでも官報が閲覧可能になったので、その方法を確認したい場合は、下記の記事をご覧ください。
まあ官報に載ったところで、そう影響は出ないんだけどね!で闇金融からDM来なかったりとか、そういうメリットはあるね!
ぴよぴよ(なるへそ)!
新しく借り入れが出来る
信用情報機関でブラックリスト扱いされませんので、新しい借り入れの際にそれが引っかかって問題になることはありません。
クレジットカードも作れる
上記同様の理由で、クレジットカードも作れます。
誰にも知られずに手続きが出来る
これはほとんどの債務整理でも言えることですが、裁判所を通した債務整理である、
- 特定調停
- 個人再生
- 自己破産
になると、書類が家に届いたり、財産を処分したりなんかして、周囲の人にばれてしまう可能性が高くなります。その点、
- 任意整理
- 過払い請求
に関しては、借金があることを内緒にしたまま手続きが出来るメリットがあります。
借り入れもできるしクレジットカードも作れる!ブラックリストに載らないからね!また、裁判所を通さないんで、密かにできるっていうメリットもあるね!
ぴよぴよ(なるへそ)!
自己破産と違って資格制限がない
過払い金請求をするにあたって、何か資格や職業に制限がかかるということはありません。下記の記事に書いた様に、自己破産であれば制限があります。
以上が考えられるメリットですね。
自己破産になると警備員や弁護士なんかの一部の職業に、一定期間規制がかけられるからね!だけど過払い請求の場合はなにもないから大丈夫だよ!
ぴよ(ふむ)!
過払い金返還請求のデメリット
それでは、デメリットを考えていきましょう。
過払い金を請求した会社からの借り入れが難しくなる
信用情報機関でブラックリスト扱いされないことで、借り入れ自体には問題は生じません。しかし、過払い金を請求した会社からの借り入れは難しくなってしまいます。過払い金を請求されるということは、業者にとって大きなダメージとなります。
『クレジット/ローン業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』にはこうあります。
貸金業者にとっていちばん重要な法律はこれまで、貸出上限金利を規定する出資法と過度な営業行為を規制する貸金業規制法でした。しかし近年、出資法と利息制限法との金利差(グレーゾーン金利)で生じた返済金に対する『過払い金請求』が相次ぎ、貸金業者の経営を圧迫していました。
ですから、出来るなら貸金業者は過払い請求を受けたくありません。もちろん、法律では支払う義務があります。しかし、貸金業者としてはそういうお客を、『社内ブラック』として扱う可能性があります。
信用情報機関でブラックリスト扱いはされませんが、社内で独自にリストを作ることはあります。『あの人は要注意』だとか、そういうリストはありますからね。それによって過払い金返還請求の後、その会社から新しく借り入れをすることが難しくなる場合があります。審査に落ちる可能性があるんですね。
ブラックリストには載らないけど、社内ブラックに載るんだね!『あいつには貸すな』なんて言って、マークされる可能性があるってことさ!
ぴよぴよ(うーむ)!
過払い金を請求した会社でクレジットカードが作ることが難しくなる
これも上記と同じ理由からです。
金額によっては返還まで時間がかかることもある
『あなたを借金返済から解放する方法』にはこうあります。
金額によって返還まで時間がかかることも
過払い金を取り戻すには、まず『過払い金返還請求通知書』を業者宛に発想し、業者と和解交渉を始めます。和解がまとまれば過払い金を取り戻すことが出来ます。
また業者が相手にしなかったり、不当な和解案を提示するなど、交渉で拉致があかなければ、裁判を起こすという手もあります。もっとも、和解が成立したり、裁判で返還命令が出ても、すぐにお金が戻ってくるとは限りません。一般的なケースとして、弁護士に依頼した場合、裁判まで行かなければ、通常3~4ヵ月で返還されます。
しかし、金額が大きい場合は業者も必死に抵抗するので長期化することもありっます。裁判までもつれた場合は1年近くかかることもあります。
通常であれば3~4ヵ月で終わる過払い金返還手続きですが、裁判までもつれてしまった場合は1年近くかかってしまいます。
金額とか、あるいは訴訟なんかが起きると時間がかかるね!まあそれはどんなことでもそうで、裁判になれば費用と時間の負担が大きいからね!
ぴよぴよ(たしかに)!
業者が資金がない場合、倒産した場合は請求できない
『あなたを借金返済から解放する方法』にはこうあります。
業者も『ない袖は振れない』?
特に、昨今の貸金業法改正の影響や債務者からの過払い金返還請求の増加によって、貸金業者の経営状態が悪化しており、『ない袖は振れない』と返金が遅れたり、お金が戻ってこないケースが増えています。大手はともかく、中小企業の貸金業者の多くは視力に乏しく、経営基盤も脆弱なので、過払い請求が殺到したら倒産に追い込まれてしまいます。
したがって、過払い金があることがわかったら、弁護士に相談するなどして、なるべく早く返還請求を行うことが重要です。これは早ければ早いほどいいと言えます。
なお、過払い金にも金利は発生します。過払い金請求を貸金業者に請求する段階で金利分も請求しておけば、和解の際にその金利を免除する代わりに過払い金は全額払ってもらうという取引条件になるので、過払い金請求の際は金利も忘れずに請求しましょう。
貸金業者に資金的な体力がない場合は、返金させることができない可能性があります。また、倒産ですが、『請求できない』というよりは、厳密に言うと下記の記事に書いた様に、
本来、過払い金の請求権の時効は、『最後に取り引きしたときから数えて、10年』です。しかし、借りている金融業者が倒産した場合は、これが『4ヵ月』にまで引き下げられてしまうので注意が必要です。
貸金業者がみんな潤沢な資金を持っているわけじゃないんだ!だから、過払い金に利息をつけても、それを支払えないっていうことがあるよ!交渉が必要だね!
ぴよぴよ(うーむ)!
訴訟を起こして返還請求すると費用の方が大きくなる
『あなたを借金返済から解放する方法』にはこうあります。
訴訟を起こすだけのメリットはありますか?
過払い金の返還をめぐり交渉が決裂した場合は、裁判(民事訴訟)で返還を求めることになります。裁判ともなれば、弁護士費用や印紙代・切手代、さらに訴状の作成や資格証明(被告である貸金業者の登記簿謄本)の取得など、費用も時間もかかります。何よりも自分自身が何度か裁判所に行き、法廷に立たなくてはならないこともあります。
従って、裁判にまで持ちこまれると結果的に損をしてしまうことになるので、貸金業者の和解案に多少不満があってもそれを受け入れるのも一つの判断です。この辺りを考えた時、下記の記事に書いた様に、過払い金返還請求が得意な弁護士に依頼することの重要性が見えてきますね。
さっきも交渉が必要って言ったけど、それはこういう意味なんだ!テクニックがあるから、過払い金に強い弁護士に入ってもらって、最適化するのがいいね!
ぴよぴよ(なるへそ)!
弁護士による過払金返還請求のつまみ食いが懸念される
この件に関しては、下記の記事に書きました。
従って、今ではもう、こういうことはほとんどないでしょう。しかし、『かつてあった』ということは、弁護士側の本音に、
出来るだけ多くの利益を得たい。
というものがあるということですからね。そうした欲望が心底にある以上、報酬に関するトラブルはあるかもしれません。
また、過払い金返還請求の対応は、各業者によって対応が違います。
本来は債務者に与えられた権利なのですが、債権者側が面白く思っていないという意見の食い違いが生じていて、あまり楽しい気持ちで出来る手続きではありません。従って、そういった精神的な面で考えても、『相手に嫌がられる』という意味で、それがデメリットとなると考えることもできます。
まあお金の問題を相手にするなら、常に人間のまがまがしい欲望を目の当たりにすることになるね!お金は人間の心を映し出すものだからね!
ぴよぴよ(『金は人を変えない。金は人の本性を変えるだけだ。』byウォーレン・バフェット)!
どーもっ!ものしりニワトリです!この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!