借金

民事再生の手続きや流れ、必要書類を徹底検証!費用は?メリットは?

質問

民事再生が適している人って、どんな人?

答え

負債額が5,000万円を超えない場合で、不動産や自動車などの高価な資産を手放すことなく債務整理をしたい人、あるいは自己破産の制限業種に該当したり、自己破産しても免責を得られる可能性がない人です。

 

どーもっ!ものしりニワトリです!この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!

ニワトリ

債務整理には、任意整理とか自己破産とかいろいろあるけど、民事再生(個人再生)が適している人っていうのはどういう人なのかな?また、民事再生に必要な書類や費用、メリットは何があるかな?詳しく解説するよ!

ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!

 

メリットとデメリット

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民事再生の5つのメリット

メリットは例えば、住宅を手放さなくてもいい(個人の場合)
・中小零細企業の場合、代表取締役を後退しなくてもいいなどが挙げられますが、更に詳しく、下記をご覧ください。

 

  • 1)借金を大幅に減額することが出来る

自己破産のように借金をゼロにすることはできないが、債務者が客観的に返済可能な金額にまで減額することができる。

 

この減額は、借金の総額に応じて法律で下限が決められている(最低弁済基準額)。減額率の点からすると、個人の民事再生手続きの場合には利息制限法の利率に引き直した元本の二割程度まで、通常の民事再生の手続きでは、2~0.2割程度まで減額することも可能。
従って、多額の借金なら民事再生だと覚えておきたい。

 

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民事再生や破産では、任意整理や特定調停では整理できない多額の借金も整理することが可能。これも他の手続き同様、会社であろうと個人であろうと利用可能。ただし、個人では住宅ローンを除いた負債総額が5000万円を超えていない限り、会社の場合に比べて手続きは簡易になっている。

 

つまり、通常の民事再生手続きによれば、客観的に債務者にとって弁済可能な金額及び回数による再生計画案につき、

 

  • 債権者の頭数の二分の一以上
  • 総債務額の二分の一以上

 

の債権者の反対がないことを条件に、裁判所から認可を受ける。(客観的に返済可能な返済総額及び回数に決まる)

 

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ところが住宅ローンを除いた負債総額が5000万円を超えていないサラリーマンの個人の場合には、債権者による議決には必ずしも拘束されないで、裁判所の裁量で再生計画が認可されてしまう。

 

具体的に:
住宅ローンを除く借金総額が5000万円を超えない個人再生の場合の返済額についての下限額は、以下のとおりである。

 

  • 債務総額が100万円未満の場合:債務総額
  • 債務総額が100万円以上500万円以下の場合:100万円
  • 債務総額が500万円を超え1500万円以下の場合:5分の1
  • 債務総額が1500万円を超え3000万円以下の場合:10分の1

 

返済しなければならない金額

100万円未満 100万円以上500万円以下 500万円を超え1500万円以下 1500万円を超え3000万円以下
債務総額 ¥100万 5分の1 10分の1

 

ニワトリ

民事再生は、任意整理や特定調停では整理できない多額の借金も整理することが可能なんだね!

ぴよぴよ(ふむふむ)!

また、借金の総額が5,000万円を超えない個人の場合は、手続きも比較的簡単に済むんだ!裁判所の裁量で決めることができるっていうことだね!特に借金総額が100万円未満のときは、1円も支払わずに済む場合があるよ!

ぴよぴよ(それはありがたいっす)!

 

  • 2)高価な財産を手放す必要がない

自己破産とは異なり、民事再生で不動産や自動車などの高価な財産を処分しない形で債務を整理することが可能。ただし、その財産を処分した時に債権者に配分されるであろう金額よりも、多くの金額を支払う必要がある(清算価値保障の原則)。

 

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  • 3)資格制限がない

自己破産では一定期間、特定の職業に就けないという資格制限があるが、民事再生ではこのような制限はない。

 

  • 4)借金の理由を問われない

借金の理由がギャンブルや浪費などの場合、自己破産が認められない場合があるが、民事再生では借金の理由を問われることなく手続きを進めることが出来る。

 

  • 5)差し押さえ、競売の中止が可能となる

民事再生を申し立てた場合、債権者はすでに差し押さえた資産に対して、強制執行や民事保全処分の執行が出来なくなる。

 

 

ニワトリ

自己破産はギャンブルや浪費では免責が下りない場合があるけど、民事再生の場合はそれらが理由でも認められるんだ!同じ考え方で、資格制限や差し押さえなんかの問題についても解決するよ!自己破産だったら、制限があるし差し押さえられるからね!それが圧倒的な違いだね!

ぴよぴよ(借金の理由を問われないってことっすね)!

この章のまとめ
  • 民事再生のメリットは、住宅を手放さなくてもいい(以下同じ)
  • 代表取締役を後退しなくてもいい
  • 借金を大幅に減額することが出来る
  • 高価な財産を手放す必要がない
  • 資格制限がない
  • 借金の理由を問われない
  • 差し押さえ、競売の中止が可能となる(メリットここまで)
  • 債権者の頭数の二分の一以上総債務額の二分の一以上の債権者の反対がないことを条件に、裁判所から認可を受ける。
  • 住宅ローンを除いた負債総額が5000万円を超えていないサラリーマンの個人の場合には、債権者による議決には必ずしも拘束されないで、裁判所の裁量で再生計画が認可されてしまう。

 

3つのデメリット

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一方、民事再生の場合、他の債務整理の手法と比べて、手続きにかかる時間が長くなるため、弁護士費用が多少高額になるデメリットもある。

 

主な3つのデメリット
  • 個人情報がブラック情報に載る
  • 各金融機関が加盟する信用情報機関の個人情報に『事故扱い』として登録される
  • 新規借り入れやローン、クレジットカードの使用が7~10年間できなくなる

 

 

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ニワトリ

手続きにかかる時間と、費用が少し高くなるんだね!でも、自己破産と大体同じくらいじゃないかなあ。50万~100万円で見ていればいいと思うよ!実際には50万円以下で済む場合もあるし。

ぴよぴよ(自己破産と大体同じっすね)!

それなら、別に他の債務整理と比べてそう圧倒的な差はついていないね!しかも借金が整理できるんだし、自己破産なら何も残らないしね!

ぴよぴよ(ブラックになるのは全ての債務整理も同じっす)!

この章のまとめ
  • 民事再生のデメリットは、他の債務整理の手法と比べて、手続きにかかる時間が長くなるため、弁護士費用が多少高額になる。(以下同じ)
  • 個人情報がブラック情報に載る
  • 各金融機関が加盟する信用情報機関の個人情報に『事故扱い』として登録される
  • 新規借り入れやローン、クレジットカードの使用が7~10年間できなくなる(デメリットここまで)

 

民事再生の手続きについて

 

個人の民事再生における2つの手続き

  • 1)小規模個人再生手続き

主として個人事業者を対象としているが、下記の条件に該当する者であれば、サラリーマンや公務員、農家でも利用することが出来る。

 

小規模個人再生手続きの条件
  • 1:住宅ローンを除いた借金総額が5000万円以下
  • 2:将来において継続的・反復的な収入を得る見込みがある

 

この手続きでは、法定の最低弁済基準額(借金を20%から最大90%減額)と、清算価値(自己破産した場合に債権者に配当されるであろう金額)のいずれか金額の多い方を返済していくことになる。ただし、債権者数の過半数、かつ債権額(議決権)の2分の1以上の反対がないことが条件。

 

返済しなければならない金額:

債務額に応じて以下の様な最低弁済基準額が法律で定められている。

 

  • 債務総額が100万円未満の場合:債務総額
  • 債務総額が100万円以上500万円以下の場合:100万円
  • 債務総額が500万円を超え1500万円以下の場合:5分の1
  • 債務総額が1500万円を超え3000万円以下の場合:10分の1

 

返済しなければならない金額

100万円未満 100万円以上500万円以下 500万円を超え1500万円以下 1500万円を超え3000万円以下
債務総額 ¥100万 5分の1 10分の1

 

ニワトリ

小規模個人再生手続きっていうのは、上でも書いたけど『借金の総額が5,000万円以下の個人』の場合っていうことだね!また、将来においてきちんと収入があると判断される人が条件だよ!債務総額が100万円未満の場合は、その全額を支払わなくて済む場合があるよ!

ぴよぴよ(それ以上の額だと、100万~300万円は払うことになるっすね)!

 

  • 2)給与所得者等再生手続き

小規模個人再生手続きが利用可能で、かつ収入の変動幅が少ない人が利用できる制度。前述の指定弁済基準額と、可処分所得(過去2年分の収入から政令で決められた最低生活費、税金、社会保障費を差し引いた額)のいずれか金額の多い方を返済していくことになる。小規模個人再生とは異なり、債権者の同意は不要。

 

返済しなければならない金額:
債務額に応じて以下の3つの金額のうち、最も高い金額を支払う必要がある。

  • 債務総額が100万円未満の場合:債務総額
  • 債務総額が100万円以上500万円以下の場合:100万円
  • 債務総額が500万円を超え1500万円以下の場合:5分の1
  • 債務総額が1500万円を超え3000万円以下の場合:10分の1

 

返済しなければならない金額

100万円未満 100万円以上500万円以下 500万円を超え1500万円以下 1500万円を超え3000万円以下
債務総額 ¥100万 5分の1 10分の1

  • 清算価値(自己破産した場合に債権者に配当されるであろう金額)
  • 債務者の可処分所得の2年分

 

可処分所得=収入-(税金+社会保険料+生活維持費)

 

※この可処分所得を算出する際に控除される生活維持費は最低限の生活維持を基準にした金額を参考にしている。そのため、扶養者が少なくて年収が多い人ほど可処分所得は高額になり、多くのケースで小規模民事再生を選択するよりも返済額が多くなる。

 

※また、給与所得者など再生手続きは再生計画が認められなかった場合は7年間再申し立てが出来ない。以上の理由から、一般的には、給与所得者等再生手続きよりも、小規模個人再生手続きの方が有利と言える。

 

 

ニワトリ

給与所得者等再生手続は債権者の同意がいらないってところがポイント!また、結婚して扶養者が多い人に有利な制度だね!扶養者が少なくて年収が多い人ほど可処分所得は高額になって、小規模民事再生を選択するよりも返済額が多くなるからだよ!

ぴよ(ふむ)!

『扶養者多い=給与所得者等再生手続き』って覚えておけばいいね!

ぴよぴよ(単身=小規模個人再生、扶養者多い=給与所得者再生)!

この章のまとめ
  • 個人の民事再生における2つの手続きがある。
  • 小規模個人再生手続きでは、法定の最低弁済基準額と、清算価値のいずれか金額の多い方を返済していく。
  • ただし、債権者数の過半数、かつ債権額(議決権)の2分の1以上の反対がないことが条件。
  • 給与所得者等再生手続きは、小規模個人再生手続きが利用可能で、かつ収入の変動幅が少ない人が利用できる制度。
  • 給与所得者など再生手続きは再生計画が認められなかった場合は7年間再申し立てが出来ない。
  • 一般的には、給与所得者等再生手続きよりも、小規模個人再生手続きの方が有利と言える。

 

民事再生における6つの流れ

  • 1)申立

債務者の住所地を管轄する地方裁判所に申し立てを行う。

 

  • 2)個人再生委員決定

申立が受理されると、個人再生委員が選任される。個人再生員は債務者の財産や収入の蝶さ、借金状況を確認し、再生計画案の作成に助言を行い、民事再生が適正に行われるように監督する役目を果たす。再生手続きが始まると、債務者は再生計画が認められるまでの約6か月間、申し立てに申告した毎月の支払予定額をリハーサルとして個人再生委員に支払い続けなければならない。

 

 

  • 3)再生手続き開始決定

個人再生委員会の意見を待って裁判所は再生手続きを行う。官報には、その旨を記載される。

 

  • 4)面談

個人再生委員と債務者との面談が行われ、再生計画案の作成について助言などを受ける。

 

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  • 5)再生計画案提出

開始決定の2~3か月後に再生計画案(減額された借金の返済計画書)の提出期限が指定されるので、それまでに裁判所に提出する。

 

  • 6)再生計画案の許可決定

再生計画案に問題がなければ、計画は認可される。許可を受けたら、確定した月の翌月末日から計画に基づいて原則3年で返済していくことになる。

 

 

ニワトリ

6カ月間、リハーサルとして個人再生委員に支払うんだね!弁護士に依頼すれば、このような手続きを全てリードしてくれるよ!だから弁護士に依頼して頼んじゃった方が無難だね!

ぴよぴよ(根気がいるっす)!

この章のまとめ
  • 民事再生における上記6つの流れを確認する。

 

民事再生に必要な書類14の書類

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申立時に用意する7つの書類

 

申立時に用意する書類
  • 1)申立書
  • 2)収入一覧および主要財産一覧
  • 3)債権者一覧表
  • 4)住民票
  • 5)委任状
  • 6)1~5の写し
  • 7)3の債権者数分の写し

 

申立時またはその後すぐに提出する5つの書類

小規模個人再生の場合
  • 1)確定申告書、源泉徴収票、その他の再生債務者の収入の額を明らかにする書面
  • 2)個人再生委員が支持する書面

 

給与所得者等再生の場合
  • 1)源泉徴収票または課税証明書(直近1年分)
  • 2)給与明細書(2か月分)
  • 3)個人再生委員が指示する書面

 

給与所得者等再生の場合

借金

 

申立後すぐに提出する2つの書類
  • 1)再生債務者代理人あて封筒3通(80円切手貼付)
  • 2)再生債権者あて封筒一組(120円切手貼付)

 

 

民事再生に必要な費用の総額

民事再生は手続き期間が長期(約6カ月)にわたり、再生計画を立案しなければならないなど弁護士の負担が重いため、一般的に他の債務整理の手法よりも弁護士費用が高くなる傾向がある。その費用は、およそ40~50万円ほどである。

 

個人で行った場合も、総合的に計算すると、それよりも少しだけ安くなるぐらいで、その他の細かい手続き等も自分でやることを考えると、プロ(弁護士)に報酬を支払って任せてしまった方が確実である可能性が高い。

 

借金

 

 

ニワトリ

上にも書いたけど、自己破産をするときだって弁護士依頼料は30~50万円、司法書士に依頼したって20~40万円かかるからね!あまり違いはないと思うよ!

ぴよぴよ(たしかに)!

それに、自己破産なら不動産も車も全部差し押さえられるけど、民事再生ならその心配もいらないしね!費用に関しては、借金の整理としては妥当じゃないかな!

ぴよぴよ(高いっす親分、自分には高いっす)!

お前は借金をしてないから大丈夫だぞ!

この章のまとめ
  • 民事再生の弁護士報酬は、手続き期間が長期にわたり、弁護士の負担が重いため、およそ40~50万円ほどかかる。

 

予期せぬ事態の対処法について

 

民事再生計画案が許可されなかった場合

裁判所で再生案どおりの返済が見込めないと判断されたり、小規模個人再生を申し立てた際に債権者の過半数、債権額の過半数の借入先が反対した場合、民事再生は許可されない。

この場合、民事再生手続きは終了となるので、再生計画案を練り直して民事再生の申立を行うか、任意整理で債務整理を行う道を検討、あるいは自己破産することになる。尚、小規模個人再生手続きは再申し立てが可能だが、給与所得者等再生手続きは7年間再申し立てが出来ない。

 

 

ニワトリ

民事再生は、お金を借りた人の過半数や、お金を借りた額の過半数の借入先が反対したら許可されないよ!こうなってしまったら、任意整理か自己破産を選ぶしかないんだ!だから必ずしも民事再生ができるわけじゃないんだね!

ぴよぴよ(うーむ)!

また、給与所得者等再生手続きに関しては、一度申請したらそこから『7年間』は申し立てができないっていうんだから、一歩も間違えられないね!

ぴよぴよ(間違えられないっす)!

この章のまとめ
  • 民事再生計画案が許可されなかった場合、再生計画案を練り直して民事再生の申立を行うか、任意整理で債務整理を行う道を検討、あるいは自己破産することになる。

 

民事再生が計画通りに返済できなくなった場合

再生計画の許可を受けた後、再生計画を守らずに返済を怠った場合、債権者からの申立で再生計画が取り消されることがある。この場合、減額された借金は元に戻ってしまい、任意整理か自己破産を選ぶことになる。

 

ただし、病気や事故で長期入院を余儀なくされたり、リストラで職を失って再就職が難しくなるなどの『病むを得ない事情』があると認められたときに限って、収入の道が絶たれ再生計画通りに返済できなくなった場合は、2年間を超えない範囲で返済期間を延長する再生計画の変更を申し立てることが出来る。

 

 

借金

 

また、返済期間を延長しても返済を続けることができそうもない場合、すでに再生計画に定められた返済金額のうち4分の3以上の返済が終わっている場合、自己破産せずに残りの借金の免責(帳消し)を裁判所に申し立てることが出来る。裁判所が免責の可否を判断して、免責を確定すれば残りの債務の返済は不要となる(ハードシップ免責)。

 

 

ニワトリ

せっかく民事再生が許可されたのに、再生計画を守らずに返済を怠った場合は、再生計画が取り消され、借金が戻ってしまい、任意理性か自己破産をするしかなくなるよ!怪我や事故なんかの場合には仕方ないけどね!

ぴよぴよ(仕方ないっす)!

また、『任意整理か自己破産をするしかない』っていうくらいだから、やっぱり優先順位としては民事再生を一番上に考えられているわけだね!

ぴよぴよ(せっかくのチャンスを無駄にしない方がいいっす)!

この章のまとめ
  • 民事再生が計画通りに返済できなくなった場合減額された借金は元に戻ってしまい、任意整理自己破産を選ぶことになる。
  • ただし、『病むを得ない事情』があると認められたときに限って、2年間を超えない範囲で返済期間を延長する再生計画の変更を申し立てることが出来る。
  • また、すでに再生計画に定められた返済金額のうち4分の3以上の返済が終わっている場合、自己破産せずに残りの借金の免責(帳消し)を裁判所に申し立てることが出来る。

 

『住宅ローン(住宅資金貸付債権)督促』という制度

民事再生には『住宅ローン(住宅資金貸付債権)督促』という制度があり、

 

  • 小規模個人再生
  • 給与所得者等再生

 

のいずれの手続きでも利用することが出来る。

 

通常、住宅ローンを抱えている人には住宅そのものに抵当権がつけられ、ローンの返済が困難になった場合、抵当権は住宅を競売にかけて優先的に支払いを受けることが出来るが、債務者は立ち退きを要求されることになる。

 

借金

 

だが、この制度を再生計画案に盛り込めば、再生計画にあわせて競売を猶予してもらうことができ、さらに、ローン返済期間の延長を認めてもらうことで、住宅を手放さずにローンを返済し続けながら再生を進めることが可能になる。

 

この場合、住宅ローン自体の減額や利息の減免はないため、他の借金を減額させてローンを払い続けることになる。ただし、延長の上限は10年であり、しかも最後の支払いが70歳を超えることはできない。この督促の利用は、債権者の同意は必要ない。

 

※店舗兼自宅の場合も可能。床面積の2分の1以上が住居である場合には、この特則を利用することが出来る。ただし、住宅に住宅ローン以外当権がついている場合は、この特則を利用することはできない。

 

 

ニワトリ

自己破産と違って、住宅ローン督促があるから、住んでいる家や、抵当権のついた家を差し押さえられないで済むんだ!そこに住み続けながら返済をすることができるよ!自己破産で差し押さえられたら、住めなくなるからね!だけど住宅ローンの減額や利息の減免はないよ!

ぴよぴよ(でも家に住めるのはありがたいっす)!

この章のまとめ
  • 民事再生には『住宅ローン(住宅資金貸付債権)督促』という制度がある。
  • 『住宅ローン(住宅資金貸付債権)督促』を再生計画案に盛り込めば、住宅を手放さずにローンを返済し続けながら再生を進めることが可能になる。
  • 延長の上限は10年であり、しかも最後の支払いが70歳を超えることはできない。
  • この督促の利用は、債権者の同意は必要ない。

 

まとめ

 

民事再生と自己破産の違いは

自己破産とは、

 

『これ以上借金が返済できないことを申し立てて、裁判所で借金をなくしてもらう手続き』。

 

これに対して民事再生とは、

 

『定期的な収入がある多重債務者が住宅などの高価な資産を手放さずに、月々減額された借金を払い続けて債務整理する手続き』(住宅ローンについては返済期間の延長は可能だが、減額はされない)。

 

両者は、裁判所を通して債務整理を行う。

 

民事再生は誰でも利用できるか

民事再生は、利用するための条件が定められている。法律上では『将来継続・反復して収入があること』が定められており、一般の会社員や公務員、自営業などは問題なく利用することができる。アルバイトやパートタイマー、年金受給者も利用することができるが、夫が給与所得者であっても主婦は利用が出来ない。

 

借金

 

 

ニワトリ

民事再生のポイントは、『将来継続・反復して収入があること』っていうことだからね!とにかく安定した収入が将来にわたって継続的にあると判断される人以外は認められないよ!

ぴよぴよ(なるへそ)!

だからわかりやすく言うと民事再生は、『優秀で誠実な人』だけが受けられるんだね!ここで言う『優秀』っていうのは、人格的なことを言うよ!

ぴよぴよ(『粗野』の対義語みたいな感じっすね)!

この章のまとめ
  • 民事再生を利用するためののポイントは、『将来継続・反復して収入があること』。

 

民事再生では借入金がどれぐらい減額されるか

借金の総額(住宅ローンを除く)が、

 

  • 債務総額が100万円未満の場合:債務総額
  • 債務総額が100万円以上500万円以下の場合:100万円
  • 債務総額が500万円を超え1500万円以下の場合:5分の1
  • 債務総額が1500万円を超え3000万円以下の場合:10分の1

 

返済しなければならない金額

100万円未満 100万円以上500万円以下 500万円を超え1500万円以下 1500万円を超え3000万円以下
債務総額 ¥100万 5分の1 10分の1

 

民事再生では、どんな場合でも上記の額まで減額されるのか

上記記載の額が基準となるが、『清算価値保障原則』と『可処分所得要件』という別の基準があり、これらの額が上記の額よりも多い場合は、その多い額を最低3年間分割弁済していくことになる。

 

この2つの基準はとても難しいのだが、簡単に言うとまず『清算価値保障原則』の額とは、『申立人が現在所有しているすべての財産を換価した場合の合計金額』ということ。つまり、依頼者が所有する現金や貯金、自動車、保険金の解約払戻金などを換価した合計金額が上記の減額された額よりも多い場合は、磯の額を3年間分割して返済していくことになる。

 

借金

 

次に『可処分所得要件』の額とは、1か月の手取りの収入から最低の生活費(1ヶ月分)を引いた額の2年分(×24)の金額が上記の減額された額よりも多い場合は、その額を3年間分割して返済していくことになる。

 

 

民事再生では住宅ローンはどのように扱われるか

住宅ローンは原則として、従来どおり支払いを続けることになる。ただし、住宅ローンの返済計画を見直したり、返済を一時猶予していただくことも可能な場合もある。民事再生では、住宅ローンの支払いを続けていくことを条件にその他の借金を減額することができるため、住宅ローンの支払い自体ができそうにない場合は、自己破産しなければならない可能性もある。

 

民事再生は債権者を選択することができるか

債務整理の中で、債権者を選択することが出来るのは、任意整理と特定調停に限られ、自己破産、民事再生においてはすべての債権者を対象として手続きを進めることになる。

 

 

民事再生では、保証人にどのような影響があるか

申立人の借金が減ったとしても保証人の支払い義務は変わらない。この場合は、保証人の方にしっかりと説明し、保証人の方も民事再生またはその他の債務整理を考える必要がある。ただし、住宅ローンの保証人には民事再生の効力が及ぶとされているため、保証人に迷惑をかけることはない。

 

 

民事再生の手続きをしていることを家族や会社に知られるか

 

原則としては誰にも知られずに民事再生の手続きをすることは可能(会社に借り入れがある場合は注意)。

 

借金

 

借金の理由がギャンブルや浪費の場合民事再生できるか

まず借金の総額の中で、どのぐらいの割合がギャンブル、浪費を原因とするものなのかが1つの基準となるが、問題はない。

 

民事再生では車や家財道具は持っていかれるか

まず車に関してはローンが残っている場合は持っていかれてしまうのが原則。家財道具は問題ない。

 

民事再生すると今後はお金を借りることができないか

民事再生をしたからといって問題ない。

 

ニワトリ

こうしてまとめてみると、借金の総額次第では、民事再生は『任意整理、自己破産』よりも優先的にやりたい手続きっていうことがわかるね!

ぴよぴよ(たしかに)!

でも、債権者の過半数が認めなかったらできないとかっていう、様々なハードルがあるんだ。自己破産をする前に、まず民事再生が出来ないかどうか検討するのがいいね!

ぴよぴよ(検討するっす)!

この章のまとめ
  • 住宅ローンは原則として、従来どおり支払いを続けることになる。
  • 民事再生においてはすべての債権者を対象として手続きを進めることができる。
  • 申立人の借金が減ったとしても保証人の支払い義務は変わらない。
  • 原則としては誰にも知られずに民事再生の手続きをすることは可能。
  • 借金の理由がギャンブルや浪費の場合でも問題はない。
  • 車はローンが残っている場合は持っていかれてしまうのが原則だが、家財道具は問題ない。
  • 民事再生をした後もお金を借りることはできる。

 

 

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